I-O DATA 高速 NAS HDL2-A 使用感

イントロ

NAS (Network Attached Storage) を家庭内に一台導入するだけで、データの管理・保管が随分シンプルになる。NAS に保存されたデータへは、家庭内LAN に接続されているすべてのパソコンからアクセスできる、ということは言うまでもないが、例えば、リビングのテレビやオーディオ機器で NAS に保存された動画や音楽を楽しんだり、リビングの BD/DVD レコーダーで録画された番組を別室の NAS に保存したり、といったことも手間なくスムーズに可能となる。

また、自宅サーバーほど消費電力を必要としないままに、外出先からもネットワーク越しに常に自宅のデータにアクセスできるので、咄嗟に参照したい資料があるときも安心である。最近では SSD 搭載のノートパソコンが増えてきたが、必要なときに必要なデータにアクセスすればよいので、常にすべてのデータを持ち歩く必要がなく、容量が少ないという SSD の欠点を補うこともできる。同様に、iPhone など保存容量の限られた携帯端末からも、常に自宅の音楽ライブラリー等にアクセスできるので、容量に合わせ持ち運ぶべきデータを取捨選択するという時間も短縮されるかもしれない。

https://skalldan.files.wordpress.com/2012/10/wpid-home_network_08c82f669b609451b98412826b2fd2278d95cb82.png

…と、こうした NAS の利便性は実は数年前から実現していることなので、あえて今ここで強調すべきことでもないが、長らく使用に際してネックとなっていたのが NAS の転送速度の問題だった。そこで、昨年末に I-O DATA の高速 NAS HDL2-A2.0 を導入してしばらく使用してみたのだが1、これが非常に快適なのである。

転送速度 100MB/s ?!

実に多機能だが (→ HDL2-Aシリーズ 特長)、なにより転送速度がリードで最大毎秒約100Mバイトという高速性を実現していることが最大の特徴である。内蔵 HDD 二台を搭載し、ミラーリング (RAID 1) とストライピング (RAID 0) に対応している。私はやはりスピードが魅力的なのでストライピング (RAID 0, 出荷時の設定) で使用し、別途 USB 接続の外付 HDD に HDL2-A2.0 の内容をそのままバックアップを取りつつ運用することにしている。すでに使用し始めて数ヶ月経ち、必要なデータは移動したので、容量 2.0TB のうち空きは 300GB ほど。

https://skalldan.files.wordpress.com/2012/03/wpid-iodata_hdl2-a_disk.png

かなり使用しているので、正確なベンチマークではないが、Mac OS X (10.6.8, Core2Duo 2.5GHz) での Xbench の結果を一応貼っておく (MTU は標準 1500)。

メーカーの公称値には及ばないが、Sequential Read 80.20MB/sec, Write 58.44MB/sec が出ており、体感的にも概ね満足できるスピードは出ている。

同じマシンの無線接続 (AirMac) での結果は以下のようになった。

Sequential Read 15.66.20MB/sec, Write 10.27MB/sec。ちなみに AirMac のリンク速度 270Mbps (5GHz帯) での結果である。

https://skalldan.files.wordpress.com/2012/02/wpid-airmac.png

最近の Thunderbolt 搭載 Mac だと 11n/450Mbps/3ストリームに対応しているようなので2、450Mbps対応無線LANルーター (WN-AG450DGR など) との組み合わせでもう少し幸せになれるかもしれない。

HDL2-A シリーズは注目度も人気も高い商品で、随処にレビューが見つかる。詳細な機能紹介や正確なベンチマーク等は以下が参考になる。

【追記 2012/04/09】

ようやく Mac OS X Lion にアップグレードしたが、Lion でも問題なく動作している。私はアップグレードを最近行ったので気にならなかったが、この NAS 実は Lion 対応が相当遅かったようだ。→ 超高速! 快適ファイルアクセスのLAN DISK AシリーズがMac OS X 10.7(Lion)に対応!

Xbench の結果は次の通り。Snow Leopard との違いは誤差程度。もっとも上と同じく 8割以上使用してしまっているので数値はあまりあてにならないが…

Results 55.73   
    System Info     
        Xbench Version      1.3
        System Version      10.7.3 (11D50)
        Physical RAM        4096 MB
        Model       MacBookPro4,1
    Disk Test   55.73   
        Sequential  32.83   
            Uncached Write  13.82   8.48 MB/sec [4K blocks]
            Uncached Write  105.78  59.85 MB/sec [256K blocks]
            Uncached Read   29.47   8.62 MB/sec [4K blocks]
            Uncached Read   164.32  82.59 MB/sec [256K blocks]
        Random  184.29  
            Uncached Write  80.21   8.49 MB/sec [4K blocks]
            Uncached Write  169.15  54.15 MB/sec [256K blocks]
            Uncached Read   1073.73 7.61 MB/sec [4K blocks]
            Uncached Read   417.60  77.49 MB/sec [256K blocks]

【追記 2012/10/05】

Mac OS X Mountain Lion (10.8.2) にアップグレードした。例によって Xbench の結果を張っておく。相変わらず 8割ほどの使用容量を行ったり来たりしているので、スコア的にはあまり信頼が置けないと思うが、一応ログとして残しておく。この NAS を使用しはじめていくらか時間が経つが、体感的なスピードにもあまり変化はないという印象。不具合も今のところ無い。

Results 61.07   
    System Info     
        Xbench Version      1.3
        System Version      10.8.2 (12C54)
        Physical RAM        4096 MB
        Model       MacBookPro4,1
    Disk Test   61.07   
        Sequential  36.19   
            Uncached Write  14.99   9.21 MB/sec [4K blocks]
            Uncached Write  112.16  63.46 MB/sec [256K blocks]
            Uncached Read   35.31   10.33 MB/sec [4K blocks]
            Uncached Read   151.69  76.24 MB/sec [256K blocks]
        Random  195.25  
            Uncached Write  86.65   9.17 MB/sec [4K blocks]
            Uncached Write  172.43  55.20 MB/sec [256K blocks]
            Uncached Read   1457.93 10.33 MB/sec [4K blocks]
            Uncached Read   406.47  75.42 MB/sec [256K blocks]

net.USB の使い道

net.USB とは、この HDL2-A シリーズをはじめその他いくつかの I-O DATA 製品に搭載された USB 仮想化技術で (→ net.USB 搭載製品)、これによって LAN 経由で USB 周辺機器をパソコンに接続することができるようになる。もちろん無線でも接続できるので、手軽に USB 機器がワイヤレス化できるのだ。この機能、面白そうなので、数年前に専用アダプター ETG-DS/US を購入していろいろ試していた。

詳しい説明は以下でなされている。USB 外付け HDD や光学ドライブ、ScanSnap から iPhone までいろいろな USB 機器を net.USB で無線化して動作が検証されている。

私もこの USB デバイスサーバー ETG-DS/US を購入して上の記事を参考にしつつ、いくらか試していたのだが、たしかに面白い。しかし、USB 外付け HDD を無線化したところで転送速度の遅い NAS ができるだけだし、プリンタを接続してプリントサーバーにした所で目新しさはないし、SnanSnap なんかを無線で接続してみても大して便利とは思えない。パソコンから離れて使いたい USB 機器は案外少ない。

結局あまり使用しなくなっていたが、net.USB は HDL2-A2.0 でも利用できるので、ここにいくつか使い道を紹介しておく。

地デジ

まずは地デジキャプチャの無線化。これは便利なこともある。ネットワークのパフォーマンスは要求されるだろうが、自宅の地デジをネットを使って事務所で観る ようにしている方もいる。私は地デジキャプチャは Windows Media Center 専用の GV-MC7/HZ3 を使用している。Windows Media Center は映像をHDDに保存しつつ再生するので、無線LAN環境でも一応途切れることなく再生できている3

https://skalldan.files.wordpress.com/2012/02/wpid-gvmc7hz3_net_usb.png

https://skalldan.files.wordpress.com/2012/02/wpid-tv_thinkpad.png

ディスプレイ

ノートPC にメインマシンで使用しているディスプレイを繋げたい時がある。ディスプレイケーブルをノート PC に接続すればいいだけなのだが、USB接続外付グラフィックアダプター USB-RGB2 などを net.USB を利用して予め無線化しておけば、ケーブルを繋げる手間なく、すぐに接続することができる。最近のディスプレイには数種類のケーブルコネクタが付いているので、メインマシンとディスプレイは DVI や HDMI で繋いで使用しておき、D-Sub は USB 接続のグラフィックアダプターを介して HDL2-A など net.USB 搭載機器に接続して無線化しておけばいい。通常、デジタル (DVI) とアナログ (D-Sub) の切り替え等はディスプレイ側の切り替えスイッチで行える。

https://skalldan.files.wordpress.com/2012/03/wpid-dislplay_link_net_usb.png

https://skalldan.files.wordpress.com/2012/03/wpid-dislplay_link_thinkpad.png

液晶テレビ

同様にして液晶テレビにも無線で接続してモニタとして利用できるだろう。ノートPCからワイヤレスで液晶テレビに写真や映像を表示させてもよいだろうし、別室のPCからリビングの液晶テレビに表示させてもよいかもしれない。

https://skalldan.files.wordpress.com/2012/03/wpid-sharp_net_usb_wireless1.png

https://skalldan.files.wordpress.com/2012/03/wpid-sharp_net_usb_thinkpad1.png

ただ、先ほどのグラフィックアダプターはアナログ出力 (D-Sub) なので、音声まで送ることができない。映像と音声の出力は USB to HDMI 変換コンバータを利用すれば可能かもしれない (未検証)。

HHKB

もう一つ。私は Happy Hacking Keyboard という少し癖のあるキーボードを使用しているが、こういった使い慣れたキーボードも共有させても良いかもしれない。

https://skalldan.files.wordpress.com/2012/02/wpid-hhkb_net_usb.png

https://skalldan.files.wordpress.com/2012/02/wpid-hhkb_thinkpad.png

ただ、これも Synergy を使って共有する方が融通がきくかもしれない…

ともかくも、この net.USB はいろいろ遊べるが、決定的な使い道を探すのがなかなか難しいのである。

Footnotes:

1 タイの洪水 (2011/10–11) の影響で一時期受注停止していたようだが、現在は再開されている。

2 Apple working to adopt 802.11ac 5G Gigabit WiFi this year というニュースもある。

3 先程あげた無線LANルーター (WN-AG450DGR) と、地デジチューナー「テレキング」(GV-MVP/FZ) の組み合わせで iPad/iPhone/iPod touch といった iOS デバイスでも地デジ視聴が可能なようだ (→ YouTube)。

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