ThinkPad E220s の mSATA スロットを活用する

ThinkPad E220s を衝動買いしてひと月程経つが、概ね満足して使用している。もともと Linux を入れるつもりで購入したので (Debian wheezy on ThinkPad E220s)、少し贅沢をして HDD を SSD (Intel 320 Series, 160GB) に換装したものの、まずは最低限動作することが先決であり、E220s に搭載された mSATA スロットを利用することはあまり考えなかった。しかし、安定してしばらく使用していると、この空いているスロットの存在が無性に気になってくるのである。Amazon を見るとちょうど目当ての SSD の在庫もあった (SSD 310 Series 80GB)。思わず「ポチって」しまったのである。以下はその顛末記。

結論から先に書いておくと E220s を購入したならこの mSATA スロットを利用しない手はない。同じクラスの ThinkPad のモデルに X121e があるが、こちらは E220s と比べて評価も人気も高い。そんな中、E220s を選ぶ積極的な理由となるのがこの mSATA 対応だ、と言えるだろう。PCパーツに明るい人にははじめから自明のことだろうが、私なんかはひと月くらいのうのうと使用して、ようやく持った所感である ^^;

mSATA は MiniPCI Express と形状は同じだが、対応が明記されている機種でないと使えない。動作可能なのはこの E220s と E420, T420s, T420,520, W520 とのことだが、X220 のように動くモデルと動かないモデルがある機種もあるようだ。mSATA 対応 SSD は超小型・軽量ながら 2.5 inch SSD と変わらない性能を有するという。モバイル PC にそれほどデータ容量はいらないという方であれば、mSATA SSD のみにすると軽量化が図れるし、mSATA SSD には OS やアプリケーションを入れて、もともとついてくる (あるいは増設した大容量の) HDD をデータ用に使う、ということもできる。

今回購入した Intel SSD 310 Series 80GB (SSDMAEMC080G2C1) は、大きさおよそ 5cm x 3cm ほど、重さは実測で 8g だった。

https://skalldan.files.wordpress.com/2011/11/wpid-msata_ssd_packed.png

E220s はバッテリ内蔵なので、作業前に BIOS で “Disable built-in Battery” を実行しておく (cf. Disable system Battery in BIOS)。筐体裏面のネジ二本を外し、キーボード下の左上に mSATA スロット (WWAN card slot) はある。

https://skalldan.files.wordpress.com/2011/11/wpid-msata_ssd_before.png

スロットの前に WLAN 用の二本のケーブルがテープで固定されているので、テープを剥がしこれらのケーブルをくぐらせるようにして SSD を装着した。

https://skalldan.files.wordpress.com/2011/11/wpid-msata_ssd_after2.png

装着後はもとのテープでケーブルを固定しておいた。固定用のネジは付属していなかったが、2.5 inch SSD (Intel 320 Series) のスペーサーを外した後に必要だった皿ネジ (M2 x 4mm) が予想外にここでも役に立った1。SSD 側には二箇所穴が開いているが、手前の方一箇所で固定する。

このまま mSATA SSD のみだと重量は 1.4kg を切る。

https://skalldan.files.wordpress.com/2011/11/wpid-msata_ssd_only.png

E220s 購入直後リカバリー用の DVD を作成した上で Linux を導入していたが、今回早々にその DVD が役に立った。ちなみにこれが私にとって初の Windows 7 である。

Windows エクスペリエンスインデックスの値は以下の通り。

https://skalldan.files.wordpress.com/2011/11/wpid-experience_index1.png

定番のベンチマークソフト CrystalDiskMark での計測結果 (ランダムモード)。

https://skalldan.files.wordpress.com/2011/11/wpid-bench_e220s.png

Intel の公称値 は出ている。私はベンチマークの値に詳しくないが、ランダムアクセス 4K (QD32) の値が悪くないのでプログラム起動などには強いのではないだろうか。なお C ドライブが 64GB となっているのは、リカバリー直後 10GB ほど Lenovo_Recovery なる領域があったためである。これは不要なので消去して、以下のようにパーティションを分けた。

https://skalldan.files.wordpress.com/2011/11/wpid-partition_win.png

Windows 7 でいろいろソフトを入れて遊んでみたいので、C ドライブには余裕を持って 40GB (NTFS) ほど充て、残りはデータ用として D ドライブ (Linux との共用, FAT) に充てた。Windows 7 では Microsoft Office など Linux での使用が難しいソフトが使用できる。例えば、普段 Linux で作業していて、メールなどで Word ドキュメントが送られてくれば、それらを D ドライブに投げて Windows 7 での作業に切り替える、といった使い方ができる。

ちなみに Windows と Linux の切り替えは GRUB 等のブートローダを利用してもよいが、Boot Menu で行うこともできる (起動時に F12)。どちらも SSD なので起動時間が早く、OS の切り替えもそれほどストレスにならない。

https://skalldan.files.wordpress.com/2011/11/wpid-msata_ssd_bootmenu.png

なお、ここで書いた使用法はかなり特殊である (もともと mSATA は使用するつもりがなかったので…)。通常はこの mSATA 対応 SSD を一つ買って、そこに OS を入れ替えて、最初から付いている HDD (320GB) を全部データ用に使用する、という使い方が HDD も有効利用でき、理にかなっていると思う。

E220s は最安値の時で本体が 5 万ほど、これに mSATA Intel SSD 80GB (Amazon で先日買った値段が 14,800 円) を追加してもせいぜい 6万5千円程度。DDR3 4GB メモリも今は 2千円もしない。本体価格や mSATA SSD も今後どこまで価格変動するかわからないが、この Sandy Bridge + mSATA SSD + HDD + 4GB RAM の構成は現時点でも十分低価格でよいマシンだと思う。

さて、初の Windows 7 はどうもまだ操作に慣れない。しかし、とても洗練された使いやすい OS だという印象を持った。ただもろもろの設定は一筋縄ではいきそうにないので、ぼちぼち楽しみながらやっていこうと思う。Windows は困ったときの情報がたくさんあるのもいいところだ。

参考

# PC からは「Lenovo Device Experience」「ユーザーガイド」「ThinkPad Edge E220s」と進むと「mSATA ソリッド・ステート・ドライブの取り付けと交換」(p. 88) の項目が用意されています。

関連記事

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Footnotes:

1 保守マニュアル (p. 59) では「ねじ (数量)」は「M2 x 3mm、ウェハー頭、ナイロン被覆 (1)」となっている。

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9 thoughts on “ThinkPad E220s の mSATA スロットを活用する

  1. はじめまして。lenovo Edge E420にmSATA 32GBを取り付けて、普段まず使うことのないデータのストレージにしたいと考えています。もし可能でしたらご相談に乗ってください。

    現在構成はCドライブに Intel SSD 240GB 元CドライブだったHDD 500GBをデータドライブにしています。ここへmSATA32GBを追加したいのです。

    様々サイトを見ましたが、mSATAを単にストレージにする記事は見当たらず、心配になってきました。BIOSとかBOOTなど。このPCを2011年夏に購入してから大きな変更をしておらず、lenovoのPCは初めてなので、どうかご教授願えれば幸いです。

    もちろん、すべて自己責任で行います。

    どうぞよろしくお願い致します。

    • はじめまして。

      BIOS で現在のブートドライブ (Intel SSD 240GB) を変更しない限り、特に問題ないと思います。起動後には導入した mSATA SSD 32 GB が新しいディスクとして認識されるはずです。

      ただ、

      > 普段まず使うことのないデータのストレージにしたいと考えています。

      キャッシュ用ではないということですよね…

      「まず使うことのないデータ」であれば、500GB HDD を (例えば 1T HDD に) 変更する方が、より多くの容量も確保でき、値段もおそらく mSATA より安いので、良いようにも感じました。

  2. ご親切にありがとうございます。
    実はすでに32GBのmSATAを注文していまして(汗)

    ちょうど同じくらいの容量のデータがありまして、それをmSATAにしまい込み、アクセス制限をかけようかと思ったのです。

    いろいろ、サイトを見て回った結果それも可能かな、と考えていまして。

    『キャッシュ用ではない』と言うことはなにか不都合が生じるでしょうか?知識が乏しくすみません。

    mSATAを組み込んだあと、フォーマットは必要でしょうか?
    あるサイトでは、『コンピュータ』に表示されない、ということがあり、『ディスクの管理』でフォーマットするようなことが書いてありました。

    重ねての質問ご容赦ください。

    よろしくお願い致します。

    Ken

    • > mSATAにしまい込み、アクセス制限をかけようかと思ったのです。

      了解です。そのような使用方法もあるのですね。

      > 『キャッシュ用ではない』と言うことはなにか不都合が生じるでしょうか?

      まったく生じません。誤解を招くような書き方をしてしまい申し訳ありません。ただ SSD のスピードを活かすには頻繁にアクセスするデータを置く方が有効活用できる、とは言えると思います。

      > mSATAを組み込んだあと、フォーマットは必要でしょうか?

      必要だと思います。

      「コンピューターの管理」から「ディスクの管理」を選択すると 32GB の「未割り当て」領域が見えると思います。それを右クリックで「新しいシンプルボリューム」を選択してフォーマットする形で使用開始できると思います。

  3. ありがとうございます。細やかな回答を感謝します。

    最後の質問となりますが、BIOS,BOOT?などの設定は必要でしょうか。

    所定の位置などございましたらお教えください。

    何度も申し訳ございません(汗)

    Ken

    • まずは到着した mSATA SSD を刺して通常通り起動してみてください。

      もし起動しないようであれば、BIOS の「起動デバイスの優先順位」の最上位に Intel SSD 240GB が来ていることを確認してみてください。

      しかしおそらく BIOS での設定は必要ないと思いますよ。

  4. ありがとうございました。

    パーツが到着しましたら、組み付けていじってみます。
    結果報告ができましたら、追って報告させてください。

    本当にどうもありがとうございました。

    Ken

  5. こんばんは、Kenです。
    水曜日にmSATAが届き、木曜日に組み込んでみました。
    再起動したら、初めの画面のまま動かなくて焦りましたが、
    検索してみながらやってみたら無事に使用できました。
    アドバイスをありがとうございました。
    大変助かりました。

    Ken

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